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「博物館浴」のリラックス効果を科学的に検証

「博物館浴」…こちらは森林浴と同じように「博物館や美術館での鑑賞を健康と結び付けよう」という取り組みです。小布施町でその実証実験が行われました。

小布施町のおぶせミュージアムで開かれた「博物館浴」の実証実験ツアー。
会場には、北信地区で学校の校長・教頭を務める女性16人が集まりました。
そもそも「博物館浴」とはどのようなものなのでしょうか?

■九州産業大学・緒方泉特任教授
「『博物館浴』とは博物館が持つ癒やし効果というものを、実際に鑑賞前後の測定を通してリラックス効果を検証していくというもの」

博物館や美術館を見学することで得られる癒やし効果。それを科学的に解明し、健康増進に活用する取り組みで、九州産業大学の緒方泉特任教授が5年前から実施しています。

■記者リポート
「脳の疲労度と自律神経の状態を確かめる実験では、QRコードをスマートフォンで読み取り、アプリを使って測定します」

実験では筆記による心理測定に加え…声の揺らぎなどから身体の状態を10段階で数値化する「生理測定」をします。

15分間、作品を鑑賞した後は…再びデータを計測。生理測定は数値が高いほど効果がある状態を示しています。

■参加者
「(Q.スコアはどうでしたか?)すごく良くなった(4から10に)。そんなに(測定で)書いたものは変わっていないと思うが、生体反応的なものが良くなったのかなと」

そんな「博物館浴」は不登校の解消など子どもたちへの効果も期待されています。

■九州産業大学・緒方泉特任教授
「校長先生・教頭先生に実際に体験してもらい、『ミュージアムってこんなにリラックスできるんだ』ということを、学校に帰って子どもたちにも伝えてほしいと思う」

「博物館浴」の実証実験は今後も地元の保健福祉委員などを対象に実施予定だということです。