県内ニュース

妹殺害の男に懲役10年 父親は判決後の取材に…

茅野市内の自宅で去年、妹を殺害したとして殺人の罪に問われた男の裁判員裁判で、地裁松本支部は、懲役10年の判決を言い渡しました。

殺人の罪に問われているのは、茅野市の元会社員の被告(50)です。

起訴状などによりますと伊藤被告は去年9月8日の午前4時すぎ、茅野市内の自宅で就寝中だった42歳の妹を包丁で刺し、殺害したとされています。

23日の裁判で広瀬裕亮裁判長は、「被害者である妹は『軽度精神遅滞』と診断されていて、父親に金を無心し暴れることもあった。事件前日には妹が、父親の車のフロントガラスを割り、被告は、父親に同情して苦しい思いをする暮らしを終わらせたいと思い、殺害を決意した」と指摘しました。

その上で「強固な殺意に基づく残酷な犯行」とした一方、「自首して反省している点、父親が処罰を求めていないことを考慮した」として検察側の懲役13年の求刑に対し、懲役10年の判決を言い渡しました。

裁判で証言もした81歳の父親は、判決後の取材に…「娘のことは娘のことで寂しいが、息子を恨んではいない」。

弁護側は、控訴するかについて明らかにしていません。