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下諏訪町で縄文時代の黒曜石採掘跡を巡る特別ツアー

県内には「天然のガラス」とも言われる黒曜石の原産地が多くあります。下諏訪町では、黒曜石の採掘遺跡をめぐるツアーが人気を集めています。

一般車両は入れない国有林。ゲートを開けて向かうのは、国内唯一、縄文時代の黒曜石採掘跡がある国の史跡「星ヶ塔遺跡」です。
下諏訪町の観光振興局は2021年から遺跡の見学ツアーを行っています。
ツアー以外での遺跡の立ち入りは『禁止』されています。

案内するのは、遺跡の発見にも携わった宮坂清さんです。
山道を歩き始めると、早速!

■宮坂清さん
「落ちているのは黒曜石です。」

■参加者
「ひとつだったらすぐに見つかった!」

さらに!

■宮坂清さん
「だんだん黒曜石が増えてきたの分かりますかね。この辺りからただの石になっちゃいます。いっぱいあって足元は黒曜石踏まなきゃ歩けない。」

一帯には、縄文前期から末期までの採掘跡が193か所分布しています。ここは…黒曜石の一大産地でした。

■宮坂清さん
「いまもう風化が始まっている感じですけど、出て来たときは黒光りです。3000年の眠りからさめた瞬間。」

縄文末期の採掘跡は、一番深い場所で4.5メートル。むき出しの岩に縄文人の苦労が伺えます。

■静岡から
「こんなにたくさんあるのは初めて見たので本当にびっくりしました。」

■名古屋から
「縄文の人にとったらすごく宝物でしょ?私たちにとっても宝物ですよね。こんなに珍しい石はね。もっと若い人に見てもらいたいですね。」

遺跡見学ツアーにはこれまでに延べ約1000人が参加しました。

■宮坂清さん
「年齢ちょっと上の方も多いですけど、学び直したいという方が増えてきている。そのニーズに応えているのかなと。」