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松代地震観測所が7年ぶりの一般公開へ

地震に対する備えを再確認してほしいと、長野地方気象台と気象庁は「松代大本営」地下壕跡を活用した「地震観測所」を7年ぶりに一般公開します。

■中野希友未アナウンサーリポート
「今年は1965年から始まった松代群発地震から60年の節目を迎えます。この地震では、震度1以上を観測する地震がおよそ5年間にわたって6万回以上も発生しました」

最大震度5の地震は全部で10回、1日の地震回数が6000回を超える日もあった松代群発地震。地域では、地滑りや家屋が倒壊するなどの大きな被害が相次ぎ、終息が宣言されるまでの5年間で15人がけがをしました。
一連の地震活動を観測していたのが、松代大本営地下壕の跡地を活用した「松代地震観測所」です。
2016年から無人の観測所となっていますが、31日、7年ぶりに一般公開されます。
大本営としての名残を残す場所も…。

■中野希友未アナウンサーリポート
「こちらは天皇御座所予定地、天皇の間ですが、厳かな雰囲気。天井や柱は当時のままとなっています」

松代大本営は終戦とともに工事は中止され、敗戦直後の1947年、中央気象台・現気象庁の松代分室として地震観測業務が始まりました。
地下壕跡は硬い岩盤などで雑振動が少なく、精密な地震観測に向いていて国内のみならず世界各地で発生する地震を観測しています。

松代群発地震から60年の節目で開かれる一般向けの見学会。約80人が参加する予定です。
群発地震の活動は今も続いていて、気象庁の担当者は「日本のどこでも地震が発生する可能性があり、日頃から備えてほしい」と呼び掛けています。