2025年1月4日(土)午後4時 放送
ナレーション:中野希友未(abnアナウンサー)
2025年3月:1時間スペシャル放送予定!
目指すのは「時代」と「自然」
4月の小屋開けから、晩秋の小屋閉めまでを撮影
北アルプス・奥穂高岳から一番近い山小屋「穂高岳山荘」は、1923年、穂高の名ガイドとよばれた今田重太郎さんが始めました。2011年、26歳という若さで、山荘の三代目となった今田恵さん。父の英雄さんから代を受け継ぎ13年が経ちました。
家業を継いでから「登山客が何を求めているのか」を考えてきました。クレジットカード・電子決済の導入、動画配信を通じた情報の発信など、ソフト面の充実です。里では当たり前のことも標高3000mというインターネット環境が整わない場所では、革新的なことです。
時代に沿う一方で、頑なに変えない部分もあります。それは穂高の自然を生かすということ。重太郎さんが見つけた湧き水を山荘に引き込み使っています。また父が取り組んだ風力・太陽光発電はいまも山荘の電力を支えています。
2023年12月、父・英雄さんが亡くなりました。代替わりをしたと言っても、山荘の運営に深く携わっていた父の不在。今シーズンは名実ともに小屋の代表として、判断を迫られることが増えました。
番組では、4月の小屋開けから11月の小屋閉めまでを撮影。雪から山荘を掘り出す作業や夏の賑わいのなかで山荘の暮らしを見つめました。「時代に合った山小屋」と「自然に合った山小屋」を目指す今田恵さんと、その思いに呼応する山荘スタッフの1年です。