絵本はマウスでめくれるよ!!

早起きはエコだ!

「朝(あさ)よ~、りんご丸(まる)。起(お)きなさーい。」
りんご丸(まる)は、朝(あさ)がちょっと苦手(にがて)です。この日(ひ)も、ママりんごに呼(よ)ばれてから、ベッドでうとうと。あんまりぐずぐずしていると、ママりんごのカミナリが…
「りんご丸(まる)、いつまで寝(ね)てるの。朝(あさ)ごはんなしにするわよ。」
朝(あさ)ごはんがなくなるのは困(こま)ります。りんご丸(まる)はしぶしぶベッドから起(お)き上(あ)がりました。

「いつも朝寝坊(あさねぼう)で困(こま)るわね~。」
ママりんごのお小言(こごと)が始(はじ)まりそうなとき、パパりんごが入(はい)ってきました。
「ただいま~。」
額(ひたい)に汗(あせ)をかいていて暑(あつ)そうです。
「パパ、どこにいってきたの。」
「きょうから朝(あさ)のジョギングを始(はじ)めたんだ。ダイエットにもいいし、涼(すず)しい時間(じかん)に運動(うんどう)すると気(き)持(も)ちいいぞ。」
「え~、パパ走(はし)るの苦手(にがて)じゃなかったっけ。」
「苦手(にがて)とか得意(とくい)とかじゃないんだ。カラダを動(うご)かすことがいいんだよ。」
パパりんごはちょっと自慢(じまん)げです。
「実(じつ)は、らいぞう博士(はかせ)に教(おし)えてもらったんだ。」
こっそり、りんご丸(まる)に言(い)いました。
らいぞう博士(はかせ)によると、朝(あさ)の太陽(たいよう)の光(ひかり)をあびて運動(うんどう)すると、頭(あたま)も体(からだ)もしっかり目(め)が覚(さ)めるし、仕事(しごと)も勉強(べんきょう)もはかどるんですって。
「でも、ボクは寝(ね)てたほうがいいよ。」

ねぼすけりんご丸(まる)は、あまり興味(きょうみ)がなさそうです。そんなことをしていると、おさるが遊(あそ)びにやってきました。
「りんご丸(まる)、エコチャレって知(し)ってる?」
「何(なに)それ?」
「電気(でんき)や水(みず)を節約(せつやく)したり、ゴミを少(すく)なくしたり、エコなことをするとチャレンジワッペンがもらえるんだ。」
「へ~。」
「ボクは、お風呂(ふろ)の水(みず)を節約(せつやく)して、もらったんだ。」
おさるがポケットからワッペンを取(と)り出(だ)しました。
「かっこいいな~。」
りんご丸(まる)もワッペンが欲(ほ)しくなりました。

「何(なに)かエコなことないかな~。」
ママりんごに相談(そうだん)すると
「じゃあ、パパと一緒(いっしょ)にジョギングしたら。早(はや)寝(ね)早(はや)起(お)きすると、夜(よる)使(つか)う電気(でんき)が減(へ)ってエコなのよ。しかも、運動(うんどう)してからの朝(あさ)ごはんはとってもおいしいし。」
「じゃあ、朝(あさ)ごはんにボクの好(す)きな卵(たまご)焼(や)きとハンバーグを作(つく)ってくれる?」
「そうね。作(つく)ってあげる。」
「やった。あしたからがんばろっと。」

その夜(よる)、りんご丸(まる)は見(み)たかったテレビも我慢(がまん)して、早(はや)く電気(でんき)を消(け)してベッドに入(はい)りました。翌朝(よくあさ)、パパりんごが起(お)こしに来(き)ました。
「りんご丸(まる)、朝(あさ)だよ。」
りんご丸(まる)はまだ夢(ゆめ)の中(なか)のようです。
「りんご丸(まる)、起(お)きないなら卵焼(たまごや)きもハンバーグもないよ。ワッペンももらえないよ。」
りんご丸(まる)は、はっとして起(お)き上(あ)がりました。
「そうだ。ハンバーグにワッペン…」
眠(ねむ)いけれど、がんばらなければ、いいことはありません。

「イッチ、ニッ、イッチ、ニッ。」
声(こえ)をかけながら走(はし)り始(はじ)めたパパりんごとりんご丸(まる)。でもやっぱり走(はし)るのは苦手(にがて)です。
「あ~疲(つか)れたよ~。パパちょっと休(やす)もうよ。」
「おいおい、まだちょっとしか走(はし)っていないじゃないか。」
りんご丸(まる)は、芝生(しばふ)の上(うえ)に座(すわ)り込(こ)んでしまいました。そこにバサバサッと羽音(はおと)がして現(あら)われたのは・・・そう、らいぞう博士(はかせ)です。
「なんじゃ、もうバテてしまったのか。それなら、このワッペンはもらえんな。」
きらきら光(ひか)るワッペンを見(み)せました。
「あ~、そのワッペンほしいよ~。」
「それなら、もう少(すこ)しがんばることじゃの。」
ワッペンを持(も)って、ひらひらと飛(と)んでいくらいぞう博士(はかせ)を追(お)って、りんご丸(まる)も走(はし)り出(だ)しました。タッタカ、タッタカ走(はし)るうちに、何(なん)だか楽(たの)しくなってきました。パパりんごもついていけないくらい走(はし)って、汗(あせ)をかきながら家(いえ)まで戻(もど)ってきました。すると、玄関(げんかん)にあのワッペンが・・

「やった。らいぞう博士(はかせ)、ワッペン置(お)いていってくれたんだ。」
かっこいいワッペンを手(て)に入(い)れたりんご丸(まる)、おいしい朝(あさ)ごはんを食(た)べながら、あしたもがんばって2枚目(まいめ)のワッペンをもらおうと思(おも)うのでした。

作 こばやし 明子
絵 ながはり 朱実

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