放送内容

天空の頂に 槍ヶ岳 山小屋100年物語 特別編

天空の頂に 槍ヶ岳 山小屋100年物語 特別編(2020年7月12日 日曜 午前10時)

2020年7月12日 日曜 午前10時~11時50分

  • 平成30年日本民間放送連盟賞 「教養番組部門」優秀
  • ANN系列 第21回ものづくりネットワーク大賞 最優秀賞

信州の山岳にも及んでいる新型コロナウイルスの影響。営業を休止した山小屋も多数あるなかで、新しいスタイルでの営業再開を模索する動きも広がっている。北アルプスの槍ヶ岳山荘は、今月15日から、完全予約制で定員の半数程度の宿泊客の受け入れを始める。先頭に立ち大きな難局に立ち向かっていくのは、父親から経営を受け継いだばかりの穂苅大輔さん(34)。東京でサラリーマンをしていた大輔さんが、跡を継ぐことを決意し山小屋の仕事を始めたのは2017年。その1年間に密着したドキュメンタリー番組「天空の頂に」の1時間50分の特別編を、新型コロナの影響が続く中、信州の山岳観光が動き始めた、今、改めてお届けします。

天空の頂に 槍ヶ岳 山小屋100年物語 2時間スペシャル
天空の頂に 槍ヶ岳 山小屋100年物語(2月5日 月曜 午後7時)
天空の頂に 槍ヶ岳 山小屋100年物語(2月5日 月曜 午後7時)
天空の頂に 槍ヶ岳 山小屋100年物語(2月5日 月曜 午後7時)

北アルプスの盟主と呼ばれる「槍ヶ岳」。天空を突き刺す「槍」のように鋭く尖ってそびえる
3180mの名峰は、古くから多くの登山者の憧れの山です。その「穂先」と呼ばれる山頂直下にある「槍ヶ岳山荘」は人気の山小屋です。その始まりは100年前、槍沢に作られた「槍沢小屋」。槍ヶ岳に憧れた穂苅三寿雄が開きました。「山は私の愛する人」というほどに、自然を愛した三寿雄は、「槍沢小屋」や、その後開いた「槍ヶ岳山荘」を拠点に山々を歩き、山岳写真家の草分けとなりました。その後を継いで二代目となったのは穂苅貞雄。貞雄は、山小屋の増築や改築を重ね現在の小屋の礎を築きました。貞雄もまた、高山の様々な表情をフィルムに収め、写真家としても名を知られています。三代目は康治。京大から大手商社に就職し、イギリスの駐在員を務めた秀才です。40歳のとき「自分にしか出来ない仕事をしたい」と考え山小屋を継ぎました。康治はいち早く環境に優しいトイレを導入するなど小屋の近代化を図ります。さらにブロードバンド網で北アルプス各地の山小屋を結び、ライブ映像を発信するなど、山の「今」を伝えようと努力を重ねてきました。そして、2017年4月。4代目を目指して康治の4男、大輔が山小屋の仕事を始めました。大手携帯電話会社を辞しての決断でした。幼い頃から父に連れられ槍ヶ岳に来ていた大輔。「いつか小屋の仕事をしたい」という思いを持っていました。

まだ冬山の様相を呈する4月の小屋開けから4代目の修行を始めたが、思っていたよりきつい仕事に驚いたといいます。松本で待つ、新婚の妻・晶子は、ブログなどで紹介される山小屋写真に映る大輔は前の勤務先では見られないような生き生きとした笑顔だといいます。大輔は慣れない仕事に戸惑いながらも、高山でしか見られない光景を誰かに伝えたいと思うようになりました。
小屋明けから11月の小屋閉めまで、槍ヶ岳山荘の1シーズンに密着。槍ヶ岳に寄り添いながら、100年4代が受け継いでいこうとする思いをみつめました。