abn 長野朝日放送

役所を訪ねる理由…一般的には何かの手続きなど事務的な目的が多いかと思いますが、「お昼ご飯を食べに役所を訪ねる」というのはどうでしょう。県庁をはじめ合同庁舎や市役所、町村役場には「食堂」を設けている庁舎があり、その多くは一般来庁者の利用が可能です。近頃では一般利用者向けに工夫を凝らしたメニューを提供する食堂も増えています。リーズナブルでボリュームもあっておいしいと評判になる隠れグルメスポット、そんな「役所めし」の中から、今回は長野市役所と辰野町役場に注目しました。

去年リニューアルされた長野市役所第一庁舎の8階に「食堂ししとう」があります。定食類、どんぶりもの、麺類と数あるメニューの中でも1番人気は日替わりの「Aランチ」。取材日のメニューは、チーズハンバーグ・カニ風味カツ・煮物にご飯とみそ汁で480円。そのボリュームと値段が人気の秘密です。メニュー作りから調理までを一手に引き受けるのが、飲食業界に携わって50年以上という、ししとうフーズ社長・盛　壮司（もりたけし）さん。毎日早朝から厨房に立ち、ボリューム満点の料理を提供し続けるその心意気を取材しました。また、この9月から定番メニューに加わったのが「ジビエ」。長野市若穂地区が取り組むジビエ振興に協力するため、シカ肉の天丼、イノシシ肉の牛丼風どんぶり、シカとイノシシひき肉のミートソーススパゲティの3メニューが登場しました。平沢アナウンサーも初めて食べるシカ肉の天ぷら…そのお味は…。

辰野町役場の食堂は、松﨑直美さんと安藤　愛さんの2人の女性が切り盛りしています。共にアラフォー世代、お子さんも同年代で「ママ友」から始まった関係だそうです。できるだけ地元食材を使った料理を提供しようとメニューにも工夫が凝らされています。取材日の日替わり定食は「鶏肉ハンバーグのエゴマ葉巻き」。町が地域食材として推している「エゴマ」を使い、まずは町民にアピールしようという狙いです。元々は役場職員の福利厚生のために作られた食堂ですが、多くの町民にも利用してほしいと頑張る2人の奮闘ぶりを取材しました。