abn 長野朝日放送

信州はご長寿企業が全国的に多い。そこで今日は、老舗で長寿の秘密を探ってみようかと。
松坂アナは、佐久市岩村田に指折りの老舗旅館があると聞いて行ってみた。

地元の方に老舗旅館は？と聞くと、十中八九「佐久ホテル」と答える。古い商店街の裏手に佐久ホテルはあった。室町時代から続く信州最古の旅館で創業588年になる。受付の天井に小諸城藩主から頂いた槍や長篠の戦いで使った弓が飾られている。19代目当主に案内されるまま館内を行くと「猛烈濃厚温泉」の看板がある。メタ珪酸が濃い温泉で開湯は創業時とのこと。湯上りの後汗を拭きふき広間に通された。そこには「出雲大社佐久之宮」が祀られていた。県内唯一の出雲大社の分社で当主は神主でもある。宿としてのもてなし精神や温泉、そして佐久之宮が長寿の理由なのか？といぶかっていると、当主は宿に伝わる「家訓」を披露してくれた。そこに書かれていることは精神的なものではない、失敗談から導き出した家訓が書かれていた。

所変わって須坂市。かつて歌舞伎や幾多の公演で栄えた須坂劇場のあった劇場通り。その一角にキタザワ美容室がある。この美容室は芸者さん御用達の「おぐしあげ処」として明治15年創業。現在4代目と5代目が受け継いでいる。随時５・６人が詰めているスタッフは全員女性。客層は年配者が多い。サービス精神旺盛でとにかく社交的。電話の応対にもそのことが見受けられる。店の隣りにかつて店舗だった建物が残っている。創業時から続くお客に対する店の心構えを探った。