2005年08月13日 13時00分 放送
「女と愛とミステリー」旅情サスペンスみちのく祭り殺人行~死んだ妻からの電話
(原作)高橋克彦「愛の記憶」より
(脚本)石川雅也
(監督)吉本潤
(主なキャスト)
長崎俊一郎…古谷一行
中瀬綾…宮崎美子
成田浩介…大杉漣
倉持正浩…斉藤洋介
永見政一…阿藤海
三上啓吾…田村亮
長崎秋子…伊藤蘭
(あらすじ)元エリー卜銀行マンの長崎俊一郎は、6年前妻に自殺された過去を背負っていた。それを振り払うため今は生まれ故郷の盛岡を離れ、単身東京で警備員をしている。長崎は深夜商社のオフィスビルを巡回中に盛岡の大学時代の友人で商社マンの倉持を見かける。転勤してきて間もない彼に声を掛けるが、態度はそっけなく、表情は暗かった。倉持は長崎に何か言いかけるが、「何でもない」と言って口をつぐむ。
翌朝、会社を出た長崎の目前で、ピルの屋上から男が落下した。顔を見た長崎は慄然とする。前夜に会った倉持だったのだ。
警察の見解はノイローゼからの自殺。事情聴取を受けた長崎は故郷盛岡のことを尋ねられ、記憶の奥に押しやっていた妻・秋子を思い出す。
秋子は6年前の誕生日にベランダから墜死、自殺とされてきたのだった。そんな長崎の自宅になんと死んだはずの秋子を名乗る電話が来る。彼女は、自分は自殺ではなく殺されたのだと訴える。真相をもう一度調べて欲しいと…。
部屋で一人愕然としている長崎のもとへ旅行雑誌の出版社に勤務している秋子の妹・中瀬綾が食事を作りにやって来る。長崎が秋子だと名乗る電話があったことを伝えると、綾は悪戯だと怒る。しかし秋子の死に責任を感じている長崎は軽く受け流せないでいた。そして秋子の死にもう一度向かい合うため、盛岡へ向かうことを決意する。
長崎は秋子の死以来、初めて盛岡へ帰る。また、長崎を心配する綾も長崎を追い、取材先を変更して盛岡にやって来た。盛岡は”チャグチャグ馬コ”の祭りの準備に沸いていた。長崎は6年ぶりに歩く故郷の町を歩きながら6年の歳月をかみしめる。
北上川沿いを歩いていた長崎は幼い子供の手をひいて歩く若い母親を見て、秋子との過去を思い出す。秋子が流産した時、長崎はそばについてやれず、病院に駆けつけたのはかなり時間がたってからだった。秋子は2度と子供を生めない体になってしまった。それから2人の間に溝ができた。悲しみを抱えた秋子は無理に明るく振舞い、それを見るのがつらい長崎は自然と家から足が遠のいた。その繰り返しが秋子を追い詰めていったのだ…。長崎はそう思い返す。長崎は秋子と住んでいたマンションに向かう。6年前の7月20日、長崎が配達日指定で秋子へ送った誕生日プレゼントも包装紙に包まれたまま、部屋に置き去りにされている。長崎は中を見ることなく死んでいった秋子を思い、秋子が部屋でピアノを弾いている幻影を見る。しかし、幻はすぐに消えてしまうのだった。
ふと気付くと、玄関には盛岡署刑事・永見政一が立っていた。秋子、そして倉持と、長崎の周辺で二人も亡くなっていることで、永見は長崎に疑いの目を向けていた。そして秋子を殺したのが長崎でなければ、秋子の愛人というセンもある、と長崎を挑発する。
長崎が町を歩いていると、昔なじみの酒屋の店主・田中に呼び止められる。そして秋子が死ぬ前日、酒屋に寄って「さっきとっても素敵なことがあった」とうれしそうに話していたことを聞く。「素敵なこと」とは何だったのか?長崎の心にその言葉が引っ掛かる。
その夜、ホテルにいる長崎に再び秋子だと名乗る電話が入る。しかし「私を殺したのはあの人よ」という謎めいた言葉を残し、電話は切れてしまう。
倉持の告別式で、長崎は大学時代の友人で今は銀行の支店長をしている三上啓吾や、事業家として成功している成田浩介と再会する。成田の妻・純子は秋子と仲の良い友人だったが、今は子供を連れて家を出ていた。長崎は純子ならば秋子の死の真相を知っているかも知れないと成田に純子の居場所を尋ねるが、成田にもわからなかった。そして成田は秋子のことはもう忘れた方がいいと長崎に言うのだった。
長崎と綾は再びマンションヘやって来る。綾は長崎から秋子への誕生日プレゼントを見たいと言い、包装を開こうとする。その時、綾は包装に一度剥がしたような痕があることに気付く。この6年間、誰も入るはずのないこの部屋に侵入者が…?と一瞬疑問を抱く2人だったが、すぐにそんな訳はないと思い直す。その時長崎はベランダの外に路上にいる秋子そっくりの姿をした女の姿が目に入る。弾かれたように外へ飛び出す長崎だったが、長崎が路上へ出た時には女の姿はもうなかった。その長崎を謎のバイクが襲うが、間一髪で逃れる。
一方、綾は成田の妻・純子を探す為町で聞き込みをし、純子が働いていたバーをつきとめる。そしてそこから出てきた時、バーへ入っていく三上の姿を目にし、訝しがる。
その夜、ホテルから外出しようとフロントを通りかかった綾は、フロント係が長崎への伝言を受けているのを偶然耳にする。それは純子の住所を知らせる伝言だった。綾は急いで誰からの電話なのかを聞くが、フロント係は名乗らない男だったと言う。一体誰が何のために?綾は純子の住所を書いたメモをフロント係りから奪い取り、外へ飛び出していく。そしてまた次の殺人が起こる…。






