COUNCIL 放送番組審議会

長野朝日放送・放送番組審議会(第265回)

開催年月日

2017/09/20

開催場所

4F 役員会議室

出席者

委員総数 9名 出席委員数 6名
(出席委員)遠藤守信委員長 小川正芳副委員長 丸山貢一副委員長 小林玲子委員 湯本豊委員 岩井修委員
(レポート)中條功委員 イチカワドイル徳恵委員 山﨑 宏委員
(会社側出席者)土屋英樹代表取締役社長 森田良平取締役・番組審議会事務局長 下平彰一編成業務・報道制作担当取締役 五十嵐洋人役員待遇編成業務担当補佐 山岸寿美編成業務局長 伊藤永嗣編成業務局編成部長 郡司勝己報道制作局長

議題

1) 「テレビは何故つまらなくなったのか~メディアとしての存在価値を問い直す~」について
2) その他の番組に対する意見要望について
3) abnに寄せられた視聴者の声の概要について
4) 2017年10月の単発番組について
5) 次回課題等について

議事の概要

  • インターネットおよびSNS等の普及により、若い世代を中心にテレビ離れが起こっていることは事実だが、「テレビがつまらなくなった」というよりは選択肢が広がったため相対的にテレビが見られなくなったのではないか。
  • PC・スマートフォン・タブレット等でテレビ番組を動画視聴している人が相当数いることから、HUT(総世帯視聴率)の低下=「テレビがつまらなくなった」・「テレビコンテンツ離れ」とは言い切れない。
  • インターネットは競争相手ではなく、視聴者参加やコンテンツの発信等、ツールとしてテレビ制作に利用すべきだ。
  • 高度情報化の進展で誰もが多様な情報に接する機会が増え、視聴者のレベルが上がっている一方、制作側がそれに充分に対応できていない。視聴者のレベルが高いことを認識した番組作りが重要。
  • 視聴率競争により、成功例を模倣することが横行し似たような番組ばかりで局の個性が失われている。法的な制限によりハードルは高いが、テレビ局がそれぞれ特定ジャンルのウェイトを高める等、明確な主張・個性を持ち、存在感を示す努力が必要ではないか。
  • 一部の番組が全体のイメージダウンにつながっている。バラエティー番組での、「芸」のない芸人による内輪の笑いは不快ですらある。タレントの厳選が必要。桂歌丸さんの「笑わせているんじゃなくて笑われていることに気付かない芸人がいる」という言葉は、芸人はもちろん、「それで良し」としている番組の制作側にも向けられた言葉ではないか。
  • 娯楽(=アミューズメント・エンターテインメント)であると同時に、良識や知性・見識を持った出演者によるアメニティー(=快適さ・好ましさ)を感じるコンテンツを期待する。
  • 報道については、過度なスピード重視と放送内容の吟味不足により信頼性が失われると、自滅への道を歩むことになる。インターネットは情報収集力と発信スピードにおいて他のメディアとは次元が異なるが、一方で情報の信頼性の無い垂れ流しメディアでもある。テレビがメディアの中心として真価を失わず魅力ある存在であり続けるには、公平・中立で客観的な姿勢と正確な情報で、視聴者の信頼を失わないことが重要。
  • スマートフォン等であらゆる情報にいつでもアクセスでき、知らず知らずのうちに自分好みの情報環境に囲まれそれ以外の情報に関心を示さない。自分と異なる考えや個性を持つ他者への共感が育ちにくい時代。視聴者の多様化するニーズに対応する一方で、テレビには「老荘青」世代を超えて共有できるコンテンツを提供してほしい。
  • 身の回りには意外な事実や出来事、ヒューマンヒストリーがまだまだ埋もれていて、それらの多くはメディアが記録に残さないと歴史の波にさらわれ、人々の記憶には残らない。ローカル局には、地元の資源や人材を掘り起こして記録・紹介するような、地域に根差した番組作りを期待。
  • 録画視聴が増えている現在、視聴率のとらえ方を見直す必要があるのでは。
  • 作り手が「つまらなくなった」と自覚しているなら、「面白くするにはどうしたらいいか」もっと真剣に考えて欲しい。作り手自身が本気で変えようとして、知恵を絞ることに勝る特効薬はない。

○平成29年7月中にabnによせられた視聴者の声の総数は219件(内メール61件)、内訳は(お問合せ128件、ご意見42件、苦情0件、ご要望20件、その他29件)だった。

○平成29年8月中にabnによせられた視聴者の声の総数は160件(内メール38件)、内訳は(お問合せ94件、ご意見28件、苦情0件、ご要望15件、その他23件)だった。